店舗も工場も持たないアパレル起業の始め方

インターネットが世界のインフラとなり、あらゆるサービスがITを起点にアップデートされています。

その結果、パソコンやスマホがひとつあれば、気軽にあらゆる分野のプロに頼める時代になりました。昔は「タウンページ」と呼ばれる電話帳で専門家を見つけることが主流だったのがなつかしいぐらいです。

しかも今は、フリーランスの方であれば格安で依頼ができ、それでいてクオリティもなかなか良かったりします

その結果、自分で服を作って、売って、生活を成り立たせるおひとりアパレル起業も、誰でも手が届く世界になりました。

以前であればアパレル起業をしようと思ったら自分のお店を持ち、それを運営する必要がありました。それからインターネット上にお店を持つECサイトなども流行りましたが、結局のところ「集客」でつまづきます。

仮に商品が売れるようになったとしても、今度は自分で縫製ができるキャパシティを超えた場合には、小さな縫製工場を持たなければ生産体制が追いつかなくなってしまう状況でした。

それが今、さまざまなアパレル周りのプラットフォームやサービスが充実してきたため、自分には何もなかったとしても起業ができるようになりました。

今日は、ひとりで全部をやらずに、周辺サービスを上手に使って仕事をスタートさせられるアパレル起業の始め方をお伝えしていきたいと思います。

どんな外注先と提携すればアパレル起業ができるか

アパレル起業の周辺にあるどんなサービスを上手に使えば、全部をひとりでやらずに、しかも安くスタートさせることができるでしょうか。

基本的には、

  • 商品(服)がある、作れる
  • 商品(服)を売ることができる

この2つがあれば成立することになります。

それぞれを細かく分解すればやることは当然たくさん出てきますが、まずはこの2つを押さえてもらえればと思います。

それぞれまずは、ざっと整理していきたいと思います。

どのように商品(服)を作るか?

「服」をつくるためには「型紙」が必要になりますが、フリーランスの方でパターンを引ける人を探すというのもひとつの方法です。

スキルシェアマーケットの「ココナラ」などでもパタンナーを探すことができます。合わせて縫製もできる人を探せば、まずは商品である「服」を作ることができるようになります。

スキルのフリマ【ココナラ】

縫製に関しては「nutte(ヌッテ)」という、その名のとおり縫ってくれる人とのマッチングをしてくれるサービスもあるので活用してみると良いでしょう。

もし規模感を大きく考えている場合には、縫製工場とのマッチングをしてくれる「SD factory」さんを活用するの手です。パタンナーさんを見つけることも可能ですので、ぜひ一度のぞいてみてください。

服作りに必要なものがすべて揃っている「sitateru(シタテル)」というサービスもあります。

こちらは、デザイナー、パタンナー・、縫製工場、資材メーカー、加工工場などと連携し、衣服生産のプロセスを最初から最後までサポートしてくれるサービスですね

これらの提携先に対して、「shitateru(シタテル)」のスタッフがコーディネーターとして間に入ってくれるのが嬉しいサービスです。

自分で工場を探して、職人さんと話をしなくても済むのはコストの面から大きなメリットがあるのでないでしょうか。

場所によっては、「こういう服を作って欲しい」とイメージが近い写真を送るだけの丸投げレベルでパターンを起こして生産までやってくれるような状態を作り上げることも可能です。

最終的にはデザインの企画と生地選びだけが残ったりもしますが、この部分についても外注は可能ですので、最後には自分でやるべきことが「なにもない」という状態にすることも可能だと思っています。

外注に関する記事をほかにも書いておりますので、よければそちらも合わせてご覧いただければと思います。

関連:ハンドメイドの縫製を外注する方法

ただしこれらは、作られた商品(服)が売れているという前提になります。

そこで、販売面においてはどのように解決できるのかをいていきたいと思います。

どのように商品(服)を売るか?

商品(服)の売り方については、これまで何度も記事でお伝えしてきたと思います。

特に参考になりそうなものをピックアップしましたので、必要そうと感じるものから順番にご覧いただければと思います。

基本を押さえたら、あとはCreema の特徴をうまく活かすことが鍵になるわね

  1. ハンドメイドを本業に変えるお金の考え方
  2. 初心者が販売サイトでハンドメイドを売る3つのコツ
  3. Creema を使いこなして売上アップ!超戦略マーケティング
  4. Creemaのオプション設定で購入率アップ
  5. 作品プロモーションに頼らずCreemaに選んでもらう方法

上記方法でCreema を中心に服の販売をしていると「どうすれば売れるか?」という悩みよりも、「売れすぎてしまいキャパオーバーなのをどうしたらいいか?」と悩むようになり、むしろ販売への制限をかけなくてはいけない状態にまでなりました。

現在では「メルカリ」も、不用品だけでなく「ハンドメイド作品」なども売られていますし、既製品などもふつうに売られている状態です。

Creema などへの出品もハードルが高く感じてしまう人は、まずは「メルカリ」からというのも良いと思います。何より利用者数が多く、2019年9月の時点でユザーが1,350万人、累計取引件数は5億件というデータもあります。

利用者人口が多ければ、それだけ売り買いもあるってことですね!

こうした販売プラットフォームを利用するメリットをまとめると、「お金をかけることなく集客の労力を大幅に減らせる」ことに尽きると思います。

BASEなどのネットショップを自身で立ち上げる場合には人を集めることがそもそも大変なので、人が集まってる場所を利用することをオススメします。

ECサイトから始める場合の要注意点

ECサイト、と一言で表すにしてもさまざまな形態があります。

Amazon や楽天のようなものから、BASE, STORES, という無料で個人が始められるもの、そして有料のものまで様々です。

無料ネットショップ開業【BASE】

今回特に、個人がスタートしやすいけれど注意が必要な「カラーミーショップ」「BASE」「STORES」などのサービスを見ていきたいと思います。

ネットショップ開業は、30日間お試し無料の カラーミーショップ で!

これらは初期費用もなくゼロ円で自分のECサイトを持てるので一見して魅力的ではありますが、自分たちで集客をしなくてはいけないというデメリット以上のものがあったりします。

それが、お客さんの立場から見た時の「使いやすさ」です。

見づらいサイトは、それだけでお客さんが離脱してしまう可能性が高まってしまうの…

デザインなどをある程度自分たちで個性を出すことができる一方、アマチュアの人間がデザインに手を出すと使いにくい、利用しにくいものになることが多々あります。

さらにそこから発生する、お客様とのメールのやりとりも売上が伸びるほどに負担が大きくなるように感じています。

そういった点でも、Creema やminne といった販売プラットフォームを活用することで、洗練されたサイトデザインの中で商品(服)を売ることができるほか、「売上/手数料/広告費/入金」の管理が一目で見やすいのも特徴です。

最初から機能が揃っているほか、日々のアップデートでどんどん使いやすくなっています。

デメリットがあるとすれば、商品(服)を買ってくれた人は「自分の顧客」ではなく、あくまで「Creema の顧客」になってしまう点です。

直接営業は規定で禁止されていますので、DMやメルマガ、LINE などで直接販売のアプローチができません。

サイトデザインが決まっているということは、見方を変えれば自分の個性や世界観を演出しにくいということにもなるんですね

その代わりに「通知」の機能はあるので、マーケティングなどに精通していないうちは、多少の手数料が取られるとしても販売は「minne」「Creema」などのプラットフォームを優先することがオススメです。

生産が追いつかなくなった場合の対処法

Creema を中心に考えていきたいと思いますが、まずはリスクを少なくするために「受注生産」をベースに始めるのが最初コツです。

しかし売れ行きがよくなると「在庫」を持つようにする方が効率的ですし、世の中のアパレルブランドのほとんどは事前に「SML」のサイズで在庫を作っているわけです。

しかし個人の場合には「在庫を抱えることの不安」の方が大きいと思います。常に「売れなかったらどうしよう、大赤字だ…」と過ごすのは精神衛生的にもよろしくありません。

ですが、ここでひとつ朗報なのは、Creema のような販売プラットフォームを利用して売れ行きがよくなってくると、有料のコンサルティングサービスなどのお知らせが届くようになり、色々と助けてくれるようになります。

まずは受注生産ベースで、販売して作れるギリギリまで頑張ってみるのもひとつの手かもしれませんね!

量産に力を入れるまでのステップなども下記に公開しましたので、ご自身の現状と照らし合わせながら参考にしてみてください。

  1. まずは販売プラットフォームで受注生産で売る
  2. 注文が増えてきたら縫製の外注を依頼する
  3. 販売強化のためにカメラマンなどを外注する
  4. メール対応や発送に手が回らなくなったら事務代行を依頼する
  5. パタンナーを外注し、デザインをパターンに起こしてもらう
  6. 縫製工場などと提携し、生産体制を強化していく

以下の記事にも関連要素をまとめていますので、状況に合わせてご活用ください。

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