Creemaのオプション設定で購入率アップ

Creema でオーダーメイド販売をしようと考えた時、ぜひ一度検討していただきたいのが「オプション設定」の利用です。

フルオーダーではなく「セミオーダー」、つまり一部のみをカスタマイズして販売したい場合に使える便利な機能です。

この「オプション設定」の機能を上手に使うことで、

Creema経由での購入率をアップできるだけでなく、工夫によっては通常の販売価格よりも上乗せした金額で販売することも可能です。

オプション設定機能で、かんたんにセミオーダーの注文を受けて購入率をアップさせる方法をお伝えしたいと思います。

受注生産の方式でセミオーダー販売

「オプション設定」を上手に使うと、ご注文者との煩雑なやりとりを繰り返すことなく、シンプルな手続きでセミオーダーの注文を受け付けることができます。

アクセサリーであれば、パーツやチェーン、石などの種類や色を自由に選んでもらえるような項目を設けることができます。

Creemaのオプション設定の方法(外部リンク)

私のように服の販売をしている場合には、注文時のちょっとした丈の長さなどに対応している方も多いように思います。

ハンドメイドの販売プラットフォームとしてもうひとつ有名なのが「minne(ミンネ)」ですが、こちらがオプション項目を10個設定できるのに対し、「Creema(クリーマ)」では40個も設定できます。(作品ごとに設定できるのは2つまで)

そのほか、「Creema(クリーマ)」では2つのオプション設定のほか、ラッピングの有無を別で選べるところもお勧めのポイントです。

一見すると「オプション設定」によってセミオーダーを受けるのは、お客様とのやりとりが少し面倒になり、生産力にも影響が出てしまうのではと感じるかもしれません。

ですが、服の制作をしている場合は特にですが、このオプション設定は購入率を上げるためには必須の取り組みになります。なぜなら。

身長が高い人にとっては、「丈を長くして」を言える唯一の場だったりするからよ。

お店でも「丈を短くして」というオーダーはできるとしても、長くして…はできませんよね。

そういった既製品ではサイズが合わない方にとっては、ハンドメイドのプラットフォームで服を購入することはひとつの救いになっているものです。

そしてこれは、「受注生産」だからこれができる方法です。

同じ「Creema(クリーマ)」で服を売るにしても、企業レベルで取り組んでいるブランドの場合は、すでにS・M・Lなどのサイズで在庫を持ってしまっていることがあります。

そういう意味では、セミオーダーの注文を受けられる「受注生産」は、在庫販売に比べてひとつの強みになるとも言えます。

よくあるお問合せの事例を紹介

ハンドメイドの洋服販売をしていると、「長さ、丈の変更」が経験上、一番多いと感じています。

その次に、横のサイズ(S・M・L など)があります。

フリーサイズにするよりも、ある程度は事前にサイズを用意しておく方が売れる傾向がありますが、2L、3L、になってくるとパターンナーさんがいない限りはお断りせざるを得ない状況になるかもしれません。

サイズ対応のバリエーションが作れれば、それもまた商品の強みになるわね。

その次に多いのが「生地の変更」に関するお問合せです。

「あちらの服で使っている生地を、こちらの商品に使ってもらえますか?」という具合です。

生地の在庫の関係もあるため、なかなか難しいところではあると思いますが、「色を選べます」などのオプションで書ききれないものはメッセージの備考欄に書いてくださいと指定しておくと親切かなと思います。

ここまでの結論としては、

「ご注文前のカスタマイズ対応は、絶対にやった方がいい!」です。

既製品が合わない方は、世の中に本当にたくさんいらっしゃいますよね

極端に身長が低かったりすると、丈だけ短くしてしまうと、脇ポケットの位置がおかしくなってしまうこともあります。腕の長さにしてもそうです。

こういったことを、フルオーダーで頼んでしまうと高額になりすぎるものも、オプションであれば買う側にしても安く済ませることができます。

これも、受注生産だからこそできる強みです。

ただし、丈を長くするとなると生地代が余計にかかるほか、15cm を超えて丈の長さを変えてしまうと、そもそもの形がおかしくなる可能性もあります。

送ったあとのお直し対応について

商品を送ったあとの「お直し対応」はどうされていますか?

私のポリシーとしては、商品を送った後のお直し対応は基本はNGにしています。

よほどの理由がある場合には特別措置として、追加料金をいただく形で過去に数件は受付したこともありますが、それを標準にしてしまうと作り手側に負担がかかりすぎてしまいます。

料金については丈の変更を700円にしている関係もあり、当時はそれぐらいで料金で対応をしました。

実際は生地をほどく労力があるから、もう少し高くても良いかもしれないわね。

実際にお客様側の反応としては、+700円で丈の変更ができるのは、いつも丈の長さで悩まされている方にとっては高くは感じないようでした。

その場合、「送料+お直し料金」の負担で、そのお客様専用の「お直し料金700円」というような商品ページを作って、そこで「購入」を先にやってもらう方法を取ると良いと思います。

稀にある相談としてはこんなものも

  • ポケットを付けてください
  • 胸ポケットはいらないので取ってください
  • ウエストゴムの長さを変更してください
  • 襟の形を変えてください
  • 上衿を取ったスタンドカラーにしてください
  • ファスナーを付けてください

制作側として少し大変なものもありますが、最後にある「ファスナーを付ける」というのはニーズがあるのも納得です。

ファスナーにすると、被らずに足から履けるのでラクなんですよね!

「mauve.pink」では、ファスナーは1,000~1,500円の料金をプラスα でいただいて対応したりしています。

さてところで、こういったオプション料金はどのように考えたら良いでしょうか? 最後にそういった価格設定のお話をして終えたいと思います。

オプション料金の考え方

基本的には、「時給+材料費」で考えるのをおすすめします。

例えばですが、両脇ポケットをオプションで付ける場合には「+1,000円」をmauve.pink では上乗せしています。その内訳は…

  • 時給1,000円で計算
  • 平均制作に30分がかかる
  • 材料費は100円前後
  • イレギュラー対応の事務管理費に400円

といった具合です。

イレギュラー対応の事務管理費については、どうしても毎回のルーティーンと違う行程を入れると、指示などを変更しないと途中まで作ってから間違いに気づくようなことが起こり得ます。

材料費についても、新たなポケットのために、+10cm を新たに切り出す必要性があったりします。

そして最後に、相場も考慮に入れながら金額を調整します。

やはり、相場から大きく外れたお直し代にすると不信感にもつながりますから、そこで大きな誤差がないようにします。

ブランド作りは、ブランドを作ることも大切ですが、それ以上に「損なってしまう」ことに気をつける必要があるからです。

関連記事:服作りはブランド体験から考える

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