服のハンドメイド起業、準備と始め方
ハンドメイドで作ったお洋服を販売サイトで売ってみたい。できれば起業したい!
もしかしたら自分の「オリジナルブランド」を作って、ブランドオーナーになれるかもしれない…。そう考えたらワクワクしてきませんか?
今日は初心者の人でも取り組みやすいよう、ひとつずつていねいにハンドメイド起業までの準備と進め方をお伝えしていきたいと思います。
何を売りたいのかを考える
ハンドメイド起業を成功させるためにまず大切なことは、自分が何を作りたいかではありません。
販売サイトでどんな商品がいくらの価格で、どんな写真や文章と一緒に掲載されているのかをチェックすることから始まります。
とはいっても、有名どころ2~3のサイトを見るだけでOK! 商品も最初は10個ぐらいを見るだけで良いので、まずは気軽にリサーチしましょう。
これら販売サイトの特徴は下記の記事にもまとめてあります。
なぜこのような作業をするのかというと、ひとつには市場感覚をつかんでほしいという理由があります。
安めのアクセサリーサイトで高級家具は売りにくいですし、40代女性が多く閲覧しているサイトで20代向けの商品も売りにくくなります。
そしてそれ以上に、これからはあなた自身が自分の作品(商品)を、写真と文章を駆使して売っていくことになるので、その勉強のためという理由があります。

どんな写真を撮ったらいいの? 何を書いたらいいの??
こういった不安を解消するためには、だれかのやり方を真似るのが一番です。
私も最初は「この人の文章って読みやすいな~」「こういう写真だったら思わず買いたくなるな~」というものを参考に、むしろ真似しながらやっていました。
販売サイトへまず登録してみる

どこでどんなものが、いくらぐらいで、どんな風に売り出されているのかをチェックしたら、自分の作品(商品)と相性の良さそうな販売サイトへ登録します。
この時にオススメしたいのが、複数のサイトではなくどれか1つを選ぶこと。まずは徹底的に1つのサイトを使いこなせるようになることで、ほかのサイトでの応用もできるようになります。
販売サイトへの登録自体は、よほどパソコンが苦手じゃない限りはカンタンだと思います。出品画面までだいたい10分程度でたどり着くはずです。

手元に出品できるものがあれば、 登録だけして「未出品の状態」にしておくのがポイント!
なぜならそこで、写真や文章も一緒に添えることが必要ということに気づけるからです。最初のステップで確認した10個の商品をマネしながら登録してみましょう。
先にどうやって売っていくのかを知ることが、と~っても大切です! この時にプロフィールページも合わせて記入しておきましょう。
プロフィールは大切。買い手は作り手を想像するからです。
イメージを作り込んでおけば、「服」であれば絶対に売れます(品質が良いのは大前提)。
まずは作品(商品)を売ってみる
販売サイトへの登録がひと段落したら、まずは売ってみましょう! 未出品の状態を「出品」に変えるだけでOKです!
(売れなくても構いません。出品すること自体には1円もかからないので)。

もし売れなかった場合はどうするんですか??
そういった心配もあるかもしれませんが、売れなければまた1~2個出品すればいいのです。とにかく最初は一連の作業を知ることが大切なんです。
ここではメールの返事の仕方や、ラッピング、商品発送なども含まれます。
…ただ、ひとつだけ落とし穴があります。
実は「メールのやりとり」と「ラッピング」だけはマニュアルを見るだけでは具体的にはわからないんです。
このあたりは当サイトでも記事を用意していきたいと考えていますが、まだ用意ができていないのでほかのサイトさんをグーグルでなどで調べてみてください。

「ハンドメイド 発送」「ハンドメイド ラッピング」というようにGoogle検索すれば、情報自体は手に入ります。
とにかく一つひとつ調べながら、まずやってみる。
自分で郵便局や宅急便のサイトを見て、追跡の必要があればやりますし、ポストに入るものなら郵送で送るなど、ちょっとしたコツというのはやはりあります。
私が初めて出品した時のお話
私の場合は、最初の商品が売れるまでに10日ほどかかりました。
タイミングとしては、2着目を出品した際に、1着目に登録した商品が売れた、という流れでした。
詳しくはまた別の記事でお伝えしていきますが、実をいうとノウハウとして、たくさん出品すればするほど売れる確率は上がる、というのがあります。

手元に作品が5~10着あるのであれば、同時に全部出してしまってOK!
この段階での注意点としては、
- 受注販売ではなく、商品を作ってから売る
- 色違いあります、というような見せ方はしない
というのはぜひ覚えておいてください。
そうすれば在庫を抱えなくて済みますし、「売れないな~、売れないな~」と嘆く必要もなくなります。特に「服」の場合は、売れなければ自分で着ればいいだけの話ですよね!
ハンドメイドの良さは、最初にほとんどコストをかける必要がないことにあります。
最初の1個を作る材料費だけで済みます。たくさん最初から仕入れないことは、とっても大切です。

でもそれだと、ちょっと割高になりませんか?
そう思われるかもしれませんが、まずは一つひとつ売っていくことをしましょう。その方が精神的にラクだからです。
スタンスとしては「今月に1個売れたらいいな」ぐらいで臨むのがオススメ。
そういった意味では、「Creema(クリーマ)」 や「minne(ミンネ)」 は来訪者が多いので、自分で営業をしなくてもいいのが嬉しいですね。
(自力での営業不要、集客不要って最高ですね!)
作品が売れたあとのお客さま対応

順調に最初の作品(商品)が売れることもあれば、なかなか売れないこともあると思います。
とはいえ、いずれにしても次の商品を作らないといけないので、また仕入からの制作を繰り返し行っていきます。
ここからは、めでたく最初の品が売れたと仮定してお話を進めていきます。

ここでのポイント! 販売サイトではお客さんに直接営業ができないので、メールのやりとりを大切にしましょう!
具体的には、商品購入後にレビューを書いてくれた人に対しては、その返事はメールとは別にやるとすごくいいですね。
レビューに対してお返事ができる、公開の場が用意されています。
意外とレビューに対して返事ができている人は少ないので、ここを逆にていねいにやっておくとファンやリピーターが増えていくと思います。
ファン作りのためのSNS運用を始める

インスタなどのSNSはやらなくて良いのでしょうか?
「Creema(クリーマ)」 や「minne(ミンネ)」 などの販売サイトでコンスタントに売上を作れるようになった段階で、SNSなどの発信を始めると良いでしょう。
特にInstagram であれば、年齢層も20~40代、女性というようにターゲット層も重なる上、ショッピング機能もあるので相性もいいですよね。
お客さまの層が40代ぐらいであれば文章も読むのでブログもOKです。対象が10代など若い層であればTikTok などもいいですよね。
実際にお客さまと接していると、動画で見たいという声やお問合せもあります。

そういう意味でも、やはりInstagram はオススメ。
販売サイトは集客こそしてくれますが、自分で売る努力の余白もたくさんあります。余力が出てきたら1個ずつ始めていくと良いのではないかと思います。
もっと売れるように改善する

コンスタントに販売できるようになってきましたら、ここからはさらに売れるようにするための工夫・改善活動を行っていきます。
商品の改善から始まり、撮影スキルの改善、売る工夫のためのリサーチ、商品のネーミングセンスを高めるための文章トレーニング…。

室内での撮影が多い場合は、一眼レフを買って勉強する必要も出てきます。
服のサイズ感が伝わることが非常に大切なので、キャプションに載せる文章や写真の工夫をすることで売上にダイレクトに反映されるようにもなります。
例えばですが、1枚目はぜったいにオシャレな写真にする、ウェブに並べるならテイストを揃える、アングルを揃えるなどは基本的なところとして押さえておきたいですね。
モデルの選び方も大切です。ハンドメイド作品の場合は背の高いモデルのような人ではなく、普通の人を起用するのが一番、などなど。
ちょっとした工夫が、大きな売上へとつながっていきます。
忙しくなったあとの生産体制の作り方
売上が伸びてくると、自分ひとりでは制作が追いつかなくなる段階がやってきます。
その時までに整えておきたいのが外注の仕組みです。制作チームを組んで、生産体制を強化する必要があります。
売れすぎて困る、というのは贅沢な悩みのようですが、やるべきことをコツコツと続けていればそういった状況がまず最初にやってきます。

私も月に50枚ほどの注文が入るようになった頃、1日2着を作るペースとなり、それがひとりでやっていくにはきつく感じるようになったラインでした。
自宅で仕事ができ、時間も自由にコントロールできるのがハンドメイドの良さですが、あまりに忙しくなるようでしたら、このような対策も取り入れる必要が出てきます。
仕入れや事務作業に関するコツ

最後に補足ですが、“ハンドメイド起業” というからには「作る・売る」以外にもやるべきことがいくつかあります。
開業届けの提出や、青色申告の提出、確定申告。
何が経費になるかを把握し、必要な領収書を取っておく。毎月のお金の管理を会計ソフトに入力し、原価やコスト削減策なども調べて勉強する必要があります。
チラシの作り方や、名刺作りについても知っておくべきポイントがいくつかあります。
仕入れも最初は手芸屋さんで買うのでも十分ですが、コンスタントに売れるようになってきた頃には個人でも取引してくれる問屋さんを見つけて制作費を安く抑えることも重要です。
このあたりも後日、記事にまとめていきたいと思います。
まとめ
今日はここまで『服のハンドメイド起業、準備と進め方』というテーマでお届けしました。いかがだったでしょうか?
ハンドメイドの「趣味」と「起業」の境目はむずかしいところではありますが、お金の面で自分の生活を支えることができるようになれば「起業」と考えて良いと思います。
「副業」であっても月20枚の服を売ることは十分可能です。そこから先、ハンドメイド一本でやっていける自信がつけば「起業」へと踏み込むこともできるでしょう。
過去に営業やマーケティングの経験がない方は、ぜひこのサイトで「売り方」の勉強してもらえたらと思います。

